現場にはプロデューサーは居ませんでしたが、監督がマネージャーに説明をしてくれた内容を簡単にまとめると、他の事務所に名前の読み方が同じで漢字が一文字違いのモデルさんが所属しており、そのモデルにオファーを出したつもりが間違えて別のモデルさんにオファーを出してしまったというモノでした。

これには監督もスタッフも大変困惑している様子でした。それもそのはずです。その日の現場は人妻ナンパシリーズの撮影、熟女モデルさん達を集めて撮影するはずが現場に来たのはまだ20代になったばかりの、しかも見た目がギャルよりの子です。

しかし、間違えて呼ばれてしまったモデルさんには罪はありません。もしもマネージャーが間違えて違うモデルさんを現場に連れてきてしまったのであればプロダクション側に責任がありますがこの場合はメーカー側に責任があると言って良いでしょう。

代わりに出演出来るモデルさんを探そうにも、撮影に参加するには事前にメーカー面接を受けて居る必要があります。撮影の時間も限られていますので、直ぐにスタジオまで来れる人でなければいけません。

加えてナンパモノに出演している女性は素人(一般女性)という設定なので複数回出演してしまうと矛盾が生じてしまう為にシリーズ化されているナンパモノの作品は1度しか出演出来ないのが暗黙の了解となって居ます。
過去に、とあるモデルさんが一度引退をして数年後に違うプロダクションでAV女優に復帰をした際に偶然同じシリーズの作品に気付かずに(数年のブランクがあり本人も作品タイトルを覚えておらず、プロデューサーも変わっていた為)出演した事があったそうですが、その作品が長年続く人気シリーズだった事もあり、熱心なファンがついておりメーカーに問い合わせやクレームが入ったという事も実際にありましたので、シリーズ未出演のモデルさんが大前提です。

今回はオファーの間違いで当初現場に来るはずだったモデルさんは来ませんでしたが(これは非常に稀なケースでマネージャーもモデルさんも監督もスタッフさんもみんな初めての経験でした。)、当日朝に体調が悪くなってしまったり身内に不幸があったりした場合にどうしてもモデルさんが現場に来る事が出来ない事もあります。

そういった場合は撮影現場ではどの様に対応するのでしょうか。

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